みなさんこんにちは。
作曲家、音楽講師の植松ヨシヒロです。
このブログはDTMや作曲、その他音楽関連情報を中心に発信しております。
リバーブは音楽で最も身近に接する機会があるエフェクトのひとつですが、ある程度理解するため、まずはリバーブの種類と歴史について少し触れていこうと思います。
これまでリバーブについてよくわからなかった方も、当記事をきっかけにリバーブについてより興味をもっていただけたら幸いです。
今回はリバーブの種類について簡単に説明します。
※追記:リバーブについては当記事含め3回に分かれております。
よろしければ合わせてご覧ください。
・リバーブの基本2
残響について
・リバーブの基本3
デジタルリバーブについて
リバーブとは?
リバーブ(Reverb)とは、音に残響音を加えるエフェクトの一種で、空間を感じるような奥行き感や広がり感を与えることができることから「空間系エフェクト」のひとつでもあります。
「残響」を意味するリバーブレーション(Reverberation)を人工的に作り出す装置のことを元々リバーブレーターと言いますが、現在はリバーブと呼称するほうが一般的です。
壁がコンクリートで覆われた部屋や浴室、体育館やコンサートホールのような広い空間、洞窟やトンネルのような深い空間、
そういった場所で声や音を発した際に音が反射したり響いたりするような「あの感じ」を思い出してもらえると分かりやすいのではないかと思います。
リバーブの種類について
録音技術の発達とともに様々なタイプのリバーブが誕生しましたが、ここでは以下の4種について簡単に説明します。
・エコーチェンバー(Echo Chamber)
・プレートリバーブ(Plate Reverb)
・スプリングリバーブ(Spring Reverb)
・デジタルリバーブ(Digital Reverb)
エコーチェンバー
エコーチェンバーは、音楽のレコーディングにおいて残響音(反射音)を発生させるためレコーディングスタジオに設置された、専用の部屋です。
部屋の材質や内装に工夫が施され、その部屋に設置されたスピーカーから音を出して反響した音をマイクで集音し、ミキサーで原音と混ぜて使用していました。
1940年前後から使われ、次項のプレートリバーブが広まるまで使われていたとのことです。
プレートリバーブ
プレートリバーブは、巨大な装置の中で吊るされた大きな金属板を音で振動させてピックアップで拾う・・といった構造で残響音を作り出し利用するための装置です。
プレートリバーブの有名な機材はドイツのEMTが1957年に開発した「EMT140」などがあります。
特に1960年代以降の様々な音楽で幅広く使用されました。
かつては設置されたレコーディングスタジオでのみ使うことができましたが、現在はプラグイン化されているので幅広く使用されています。
スプリングリバーブ
スプリングリバーブは、その名の通りスプリング(バネ)を音で振動させる構造で、先ほどのプレートリバーブと比べると非常に小型化されました。
ハモンドオルガンやギターアンプ(例:Fender Twin Reverb)などにも内蔵されており、スプリングリバーブは音に独特の金属的な質感があります。
デジタルリバーブ
現在のDTMプラグインやマルチエフェクター含め、最も身近なものがデジタルリバーブです。
電子回路とアルゴリズムにより精密で高品質な残響音を作り出し、細かく設けられたパラメータや数値で調整し、様々な種類のリバーブを使用することができます。
有名な機材は1976に登場した「EMT250」や1986年登場の「Lexicon 480L」など、それ以外にも多くの名機があります。
1980年代頃からは空間系としてのリアルな質感だけでなく派手な音色作りの一環としても活用され始めました。
先述のリバーブ装置の特性や質感を再現したもの、実際のホールの反響特性を記録したIR(インパルスレスポンス)データを元に演算するコンボリューションリバーブと呼ばれるもの、などがあります。
あとがき
今回はリバーブの種類について説明しました。
次回はデジタルリバーブのReverb Typeほか主要パラメータについて説明しようと思いますが、そのうえでまずはリバーブの種類を知る必要があると思い、リバーブ編その1とさせていただきました。
コンプレッサーの記事と同じく、何回かに分けて書こうと思います。
次回:リバーブの基本2については下記よりご覧ください。
残響について
リバーブの基本3については下記よりご覧ください。
デジタルリバーブについて
お知らせ
やりたいことにもよりますが、まずはPCとソフトさえあれば誰でもDTMを始められます。
かつては夢だった「オリジナル曲の全世界リリース」も可能となりました。
ネット上にも様々な情報が数多くありますのでぜひ調べてみてください。
ですが、
・逆に情報が多すぎてどれを選べばよいかわからない
・DTMや作曲するための最初の取り掛かりがわからない
ということも多々あります。
そして「相談できる身近な友人知人がいない」方もいらっしゃるかと思います。
そういう方にオススメしたいのが「音楽スクールに通う」ということです。
イーサンミュージックスクール
レッスンを通じて疑問の解決やスキルアップを目指せますし、
もし「家の近所に音楽教室がない」という方もオンラインレッスンなら場所を問わず受講可能です。
もしレッスンに興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
あなたの大切な一歩を一緒にできたら嬉しいです。
お待ちしております!