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2023年3月13日

【DTM】Cubaseで行なうサイドチェインコンプについて

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みなさんこんにちは。
作曲家、音楽講師の植松ヨシヒロです。

このブログはDTMや作曲、その他音楽関連情報を中心に発信しております。

今回は「Cubaseで行なうサイドチェインコンプ」について説明します。

手順自体はとてもシンプルなのでぜひチャレンジしてみてください。

なお、今回の方法はCubase12のPro、Artist、Elementsが対応可となります。
Cubase AIとLEは不可となりますのであらかじめご了承ください。

コンプ(コンプレッサー)について

音楽機材におけるコンプレッサーは、音を圧縮することで音量のバラつきや音の粒立ちを整えたりして音を加工したり、音の質感に変化を加えるために使用します。

コンプレッサーについては下記の記事もご覧ください。
コンプレッサーの基本について

サイドチェインとは?

サイドチェインは、何らかの音をトリガーにしてエフェクトを作動させることで音に変化を生じさせるテクニックのひとつです。

サイドチェインコンプは、そのサイドチェインでコンプレッサーを作動させることで通常とは異なる使い方によって得られる独特の質感を求める際に使用します。

特に2000年代以降のエレクトロなダンスミュージックやEDMサウンドを中心に多用されていますので、そういったサウンドを求める際に必須のテクニックです。

Cubase12でサイドチェインコンプを行なう方法

ここではベース音色にサイドチェインコンプを用いる場合について説明します。
大きく分けて4つの手順があります。

1. 4つ打ちのキックのみのトラックを作成
2. コンプレッサーの準備
3. サイドチェインの有効化
4. コンプレッサーのパラメータの調整

4つ打ちのキックのみのトラックを作成

まず、あらかじめ4つ打ちのキックのみのトラックを作成します。
キックの波形が見えるほうがその後の作業的にわかりやすいので個人的にはオーディオトラックで作成することが多いですが、インストゥルメントトラックでドラム音色のソフトシンセを立ち上げてキックのみ打ち込むのもOKです。
さらにトラック名は「Kick」などにしてわかりやすいトラック名に変えたほうがよいです。

コンプレッサーの準備

次に、ベース音色のトラック左側にあるインスペクターからInsertsを開きます。
エフェクトのスロットをクリックして「Dynamics」から「Compressor」を選択してCompressorを立ち上げます。

サイドチェインの有効化

Compressorのパネル上部にある「Side-Chain を有効化 (Activate Side-Chain)」をクリックします。
次にその右隣にある「Side-Chain 入力を設定 (Set Up Side-Chain Inputs)」をクリックします。

「Side-Chain 入力を追加 (Add Side-Chain Input)」をクリックして、セレクターからキックのトラック(先ほど「Kick」と名付けたトラック)を選択します。

これでキックをトリガーにすることができました。

コンプレッサーのパラメータの調整

次に、Compressorのパラメータを設定します。
スレッショルド、レシオ、アタック、リリースの具体的な数値については

・トリガーにするキックの音色がどういった音(音圧、アタック感や胴鳴りの長さ等)なのか
・楽曲がどのくらいのBPMなのか

様々な要素を考慮しながら決めていくため、ここで具体的な数値を挙げてもあまり意味がないのですが、あくまで個人的な一例として以下のとおり記載いたします。

スレッショルド:-30dB前後(GRのメーターが深めになるくらい)
レシオ:6:1以上(しっかりかかるように)
アタック:最速
リリース:サイドチェインした音が拍のウラで戻るような速さ(だいたい数十〜100ms以下)

AR(Auto Release)やAM(Auto MakeUp)はオフで使用します。

もしサイドチェイン感が多すぎる場合は、
Compressorのスレッショルド値を下げるか、「Side-Chain 入力を設定 (Set Up Side-Chain Inputs)」パネルにある「Level」の値を0.00dBから少し下げるとサイドチェイン感が控えめになります。

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あとがき

今回は「Cubaseで行なうサイドチェインコンプ」について説明しました。
Cubase標準以外のコンプレッサーでも可能な方法かと思いますが、シンプルにサイドチェインコンプとして使うならCubase標準のCompressorで充分かと思います。

実はもっと簡単にサイドチェインコンプの効果を出せる外部プラグインがありますが、今回は割愛いたしました。

コンプレッサーについては下記の記事もご覧ください。

コンプレッサーの基本について

【DTM】コンプレッサーの種類について (4タイプ)

【DTM】デジタル系コンプレッサーについて

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