お問い合わせ・入会案内

BLOG
2023年2月23日

【2023年】DTM用途で選ぶモニターヘッドホン 5選

DTM-Headphone

みなさんこんにちは。
作曲家、音楽講師の植松ヨシヒロです。

このブログはDTMや作曲、その他音楽関連情報を中心に発信しております。

今回は「DTM用途で選ぶモニターヘッドホン」について説明します。

音楽制作においてヘッドホンは欠かせません。
パソコンを使ったDTMにおいてはとりあえずPCとDAWソフトがあれば制作可能ですが、音をより繊細に聴きながら制作するにはPC内蔵のスピーカーでは力不足ですし、スピーカーが使用できない環境(自宅または外出先、マイクを使用するレコーディングなど)ではモニターヘッドホンが必須です。

ちなみに
「モニターヘッドホンって何?」
「ヘッドホンってイヤホンとは違うの?」
「ヘッドホンってどれ買っても同じ?」
という方がいらっしゃるかもしれません。

そこで今回はヘッドホンの構造について簡単に紹介しつつ、用途別にモニターヘッドホンをいくつかチョイスしてみました。

モニターヘッドホンについて

DTMをはじめ音楽制作向けヘッドホンを「モニターヘッドホン」といい、一般的なリスニング向けヘッドホンとは異なるチューニングが施されております。リスニング向けはリスナーが心地良く音を聴けるようチューニングされているのに対し、モニターヘッドホンは原音の周波数特性を忠実に再現するよう作られております。

レコーディングやミックスなどのモニタリング用として音の再現性や解像度が高いものが多く、プロのミュージシャンやエンジニアの方々にとって必要な機材のひとつです。

ヘッドホンの構造と種類

ヘッドホンの構造を大まかに説明すると以下2点あります。

ドライバーユニット:スピーカーと同じく振動して音を出す部品
ハウジング:ドライバーユニットの外側を覆う部品

そのハウジングの構造の違いでヘッドホンは「密閉型」と「開放型」に分かれています。

密閉型

密閉型ヘッドホンはハウジング部分が密閉されていることにより音漏れが少ないのが特徴のひとつです。

そのためレコーディング時のモニタリング用ヘッドホンは密閉型を採用されていたりします。
例:SONY MDR-900ST

また、遮音性が高いので周囲の音が耳に入りにくいことや、ハウジングの内部が密閉されていることで共鳴し低音域が聞き取りやすい、といった特徴があります。
外出中に使用するノイズキャンセリングヘッドホンやDJ向けヘッドホンも密閉型で作られています。

開放型

開放型ヘッドホンはハウジング部分がメッシュ構造になっていたり空気が抜けるような構造になっているので、密閉型と比べて高音域の抜け感や空気感がスピーカーに近いように感じながら聴くことができます。
構造上遮音性が低く音漏れが多いのでレコーディングにはあまり向かず(マイクで集音されてしまうこともある)、交通機関や公共の場の使用は周囲に配慮する必要がありますのでお勧めしません。

例:audio-technica ATH-R70x

目次に戻る

ヘッドホンの形状

ヘッドホンはイヤホンと比べる形状が大きく、耳の外側から挟むように装着しつつヘッドバンドで支えるものが多いです。

さらに、直径が大きく耳の外側全体を覆うように装着するものを「オーバーイヤー型」、直径がオーバーイヤー型より小さめで耳の上から押さえるように装着するものを「オンイヤー型」といいます。

オーバーイヤー型

耳全体を覆うように装着するので物理的に形状が大きい分重量が増えますが、ヘッドバンドで支えてることと耳を挟まないこともあり耳への圧迫感がほとんどなく、長時間の装着でもあまり負担を感じません。

オンイヤー型

形状が小さい分重量的に軽めで持ち運びしやすい、といったものが多いですが、耳の上から押さえるように装着するものが多いので長時間使用すると耳が痛くなってくる、という場合もあります。

イヤホンとの違い

スピーカーを介さず耳に装着して聴くという意味では同じかもしれませんが、大きさや装着方法に違いがあります。

イヤホンは形状が小さめで、装着方法により「インナーイヤー型」「カナル型」などがあります。

インナーイヤー型

インナーイヤー型は耳の入口付近で引っ掛けて装着します。
例:audio-technica ATH-CM707

カナル型

カナル型は耳の穴に入れるように装着します。
例:audio-technica ATH-CKR50

ヘッドホンの用途と選び方 5選

DTMにおけるヘッドホンの主な用途として以下の内容が考えられます。

・作曲、編曲
・レコーディング
・MIX処理
・DJ
・リスニング

どのような用途においてもヘッドホンを選ぶ際に共通して言えることとして、
低域から高域までなるべくフラットな周波数帯域で再生可能なものが望ましいです。
モニターヘッドホンとして販売されているモデルであれば概ね問題ないかと思います。

音楽制作ではなくリスニング用の一般的なイヤホン・ヘッドホンの一部には”低音強調”を売りにした製品もあり、聴いてて確かに気持ちよく聴けるものもあったりします。ですがその楽器本来の音色や楽曲における正確なミックスバランスを判断することが出来ないため、音楽制作やミュージシャンを志す方はそういった低音強調タイプを日頃から使用しないほうがよいです。

ヘッドホンによってはケーブルが着脱可能の「リケーブル方式」を採用しているものもあり、ケーブルの断線や故障した際にも交換が容易です。

なお、ヘッドホンによってはBluetooth対応でワイヤレス接続が可能なものもありますが、2023年現在の音楽制作やDJユース向けで販売されているモニターヘッドホンは有線接続が主流です。PC自体がBluetooth対応でも音楽機材側(オーディオインターフェースやDJ機材等)がワイヤレス非対応だったりします。音質やレイテンシーを考慮しても今のところ有線接続の方が有利ですので、とりあえず手持ちのヘッドホンでDTMやDJを始める際は有線接続をお勧めします。

そのうえで、以下のとおりヘッドホンを紹介します。

作曲、編曲

作曲においては遮音性が高く周囲の音が耳に入りにくい密閉型ヘッドホンは制作に集中できるかもしれません。
また編曲の場合や”作曲と編曲を同時進行”といった場合においても低音域が聴き取りやすいとベースやバスドラムといった低音の音色選びや音色作りが捗ります。

例:Focal Listen Professional

では開放型だとそういった作業が出来ないのかというとそんなことは全くありません。
ハウジングが密閉されていないことによる自然な抜け感やスピーカーに近いような音の感覚でミックスバランスを聴くことができたり、長時間の使用において耳の圧迫感が違ってきます。

自宅の作業環境的にスピーカーを使用できない方やまだモニタースピーカーを持っていない方にも開放型ヘッドホンはオススメです。

例:AKG K702-Y3

レコーディング

ボーカルレコーディングなどマイクを使用するレコーディングにおいては音漏れの少ない密閉型ヘッドホンが望ましいです。
密閉型を使用していても音量によっては多少音漏れしますのでヘッドホンからの音をマイクが拾ってしまうこともあります。開放型ヘッドホンは構造上確実に音漏れしますので、マイクを使用するレコーディング時は密閉型を用いてください。

例:SONY MDR-M1ST

MIX処理

ミックス作業においては先程の用途全般で触れた”低域から高域まで各音の周波数や定位など音の分離が良くフラットに再生可能なもの”が望ましいかと思いますが、いわゆる音楽制作におけるモニター用ヘッドホンであれば密閉型と開放型どちらでもよいかと思います。
そもそもミックス作業においてはモニタースピーカーが使える環境のほうがより良いですが、ボーカルや楽器に対するリバーブのかかり具合やその他細かい確認や調整においてスピーカーとヘッドホンを併用することもあります。

例:YAMAHA HPH-MT8

DJ

DJ向けヘッドホンの特徴として「遮音性の高さ」と「低音の聴き取りやすさ」が通常の密閉型ヘッドホン以上によりはっきりしている印象があります。
低音に関しては強調されるようチューニングされたモデルも一部存在します。

また、DJプレイにおいては片耳でモニタリングしやすくするためにハウジング(イヤーカップ)が反転できるような構造になっているものやケーブルが伸縮可能な「カールコード」を採用しているもの、持ち運びしやすいようヘッドバンド等が折りたたみ可能なものもあります。

DJプレイはCDJやターンテーブルだけでなくPCでも可能なのでDTMからDJを始めた方(私自身もそうでした)もいれば、DJからDTMを始めた方もいます。
モニターヘッドホン1つあれば一応どちらも始められますが、できればDJ用とDTM用でヘッドホンを分けることをオススメします。

例:Pioneer HDJ-X10-K

リスニング

モニターヘッドホンなら音の再現性という意味で普段のリスニング使いでも全然問題なくお使いいただけるかと思いますが、長時間の使用においては音質に加え装着感も重要かと思います。
例えば某メーカーの有名機種やネット上での評価が高い機種において、実際に使用してみたら音は良くても装着感が自分の好みではなかった・・ということもあります。
定番には定番ゆえの理由がありますが最終的には自分の好みで選ぶことになりますので、もしヘッドホン購入前に機会があればぜひヘッドホン専門店や家電量販店のヘッドホン売り場、楽器販売店などでの試聴をオススメします。

目次に戻る

あとがき

今回は「DTM用途で選ぶモニターヘッドホン」について説明しました。
使用において「これだ!」というメインのヘッドホンを見つけられると音楽制作において一層楽しくなったり、様々な音源を聴くたびに新たな発見があります。
いわゆる「耳が肥える」ことで自分の音楽制作スキルも向上しますので、ヘッドホンをこれから購入予定の方は予算の範囲でぜひ検討してみてください。

余談ですが、私が普段使用しているヘッドホンは
Focal Listen Professional

AKG K702

Sony MDR-Z1000
などです。

お知らせ

やりたいことにもよりますが、まずはPCとソフトさえあれば誰でもDTMを始められます。
かつては夢だった「オリジナル曲の全世界リリース」も可能となりました。
ネット上にも様々な情報が数多くありますのでぜひ調べてみてください。

ですが、
逆に情報が多すぎてどれを選べばよいかわからない
DTMや作曲するための最初の取り掛かりがわからない
ということも多々あります。

そして「相談できる身近な友人知人がいない」方もいらっしゃるかと思います。

そういう方にオススメしたいのが「音楽スクールに通う」ということです。
イーサンミュージックスクール

レッスンを通じて疑問の解決やスキルアップを目指せますし、
もし「家の近所に音楽教室がない」という方もオンラインレッスンなら場所を問わず受講可能です。

もしレッスンに興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
あなたの大切な一歩を一緒にできたら嬉しいです。
お待ちしております!

目次に戻る

本サイトは、アフィリエイト広告、またはプロモーション記事が含まれている場合があります。